青森県合気道演武大会…平成23年10月

7月中旬、青森県合気道連盟の米谷恵司理事長から毎年秋に青森県合気道連盟で演武大会と講習会を行っており、今年は岩手の中村勝吉先生に講師として来ていただくことになっていましたが、あのような(3,11大震災の時に行方不明になったまま未だに分かっておりません)ことになってしまいましたので、代わりと言っては失礼なのですが来て頂けないでしょうか? とお電話をいただきました。
中村先生には大変お世話になり合気道の先輩として随分かわいがっていただきました。その先生の代わりが務まるはずもありませんが、日程を見ますとちょうど空いていました。10月は芋煮会、小林道場合宿、知的障害者合気道教室、山徳道場道場開きと土日の日程は5週あるうちの4週は全て決まっていて変更は不可能でしたが、なんと打診された日は偶然唯一空いている残りの土日でした。(空いているといっても通常稽古は毎日ありますので、出かける時には必ず誰かに指導をお願いして行かなければなりません)

力不足を感じながらもその申し出をお受けいたしました。
後日ご案内をいただきましたところ、「第23回青森県合気道演武大会招待者演武並びに講習会講師の依頼」とあります。常々同じ東北合気道連盟の仲間として親しくお付き合いをさせていただいている仲なのに随分丁重なお手紙をいただいたものだと恐縮しながら当日青森に向かいました。新幹線が新青森駅まで開通となりましたので乗り換えることがなくほんとに便利になりました。指定の電車で新青森駅に着きましたところ、米谷先生と以前私が仙台の赤門針灸専門学校合気道部で6年間、その後泉教室などで指導した(現在は五所川原市のエルム文化センターで指導している)成田環君が出迎えて下さいました。米谷先生とは東北連盟の講習会、演武会、全日本合気道演武大会、本部鏡開きなどでよくお会いしますが、成田君とは久しぶりに会いました。相変わらず幸せ太り(仙台ではもちろん独身でしたが、田舎に帰って結婚し子どもさんも生まれています)なのかちょっぴり太め。…これは本人には内緒です…

新青森駅からまっすぐ今回の会場である青森市スポーツ会館に直行。しばらく休憩した後、演武大会の始まりです。一般10道場・3大学合気道部の皆さんが、それぞれの課題に従って演武を繰り広げていきました。昼食をはさんで11時から14時15分まで行われました。私も招待演武ということで成田君と2人をお借りし、3人を受けに演武させていただきました。演武というのは簡単なようでいつ行っても満足のいく演武は行えません。演武が終わった後いつも納得できな自分がいます。満足のいく演武が出来ないということはつまりは実力が無いということなのですが…
演武が終わり、一服の後講習会です。今回は普段あまり稽古したことが無いという杖の捌きと両手取りの投げ技を中心に講習させていただきました。普段稽古していないので皆さんかなり苦戦しておりました。合気道というものはほんとうに奥が深く難しいものです。約2時間の講習会を無事に済ませました。演武大会のときに気づいたのですが、どこかで見たことがある外国人の若者がいました。話を聞いてみるとハンガリーから一年間留学で弘前大学に勉強に来ているとのことでした。ここ何年間かハンガリーの神武館道場・ラスロ道場長の招聘で2月に寒稽古に行っていますが、その道場の講習会に参加していた若者だったのです。世の中は狭いといいますが、青森で私が教えたハンガリー人に会えるとは……

演武大会、講習会全ての行事が終わり、ホテルでシャワーを浴びた後皆さんとの懇親会に望みました。県内各地の道場の指導員が集まって下さいました。そのお店は津軽三味線を聞かせてくださいました。独特のリズムのあの津軽三味線。何ともウキウキと心弾みます。ほんとは深い深い悲しみを秘めているのでしょうが、音痴な私には心地よい調べにしか聞こえません。鍋をつつき談笑し一人一人自己紹介を兼ねて講習会の感想を聞かせていただいたりして、2時間はあっという間に過ぎてしまいました。
二次会までもお付き合いし、ホテルに帰ったのは午前0時少し前だったでしょうか?
シャワーも浴びずにバタンキュー。
次の朝は、「9時ホテルに迎え」の予定でしたが、一時間ほど遅らせていただき、シャワーを浴びゆっくりいたしました。
米谷先生と成田君が迎えに来てくださり、ねぶたの家ワ・ラッセ、青森県観光物産館アスパムなどを案内してくださいました。ワ・ラッセではパノラマで青森県の四季を紹介していましたが、ほんとによい県です。これだけ自然の豊かな青森県が不況にあえいでいる、何とか打開策は無いものなのでしょうか? 深く考えさせられたことでした。
そういえば懇親会、二次会に案内していただいて歩いた通りが青森で一番の繁華街と紹介されましたが、ほんとに寂しい限りでした。
夏のねぶたの期間はそれはそれは賑やかだそうですが……
過去何年間かで賞を取ったねぶたを展示していましたが、一度は本場のねぶたを見に来たいものだと思いながら、お昼におそばをいただき、米谷先生、成田君に送られて新青森駅を後にいたしました。
今回中村先生の代役はとても務められませんでしたが、多くの方に喜んでいただきぜひ仙台の私の道場に稽古に来たいとお世辞にでも言ってくださった方がいたことで、少しでもお役に立てたのかなと安堵し、米谷先生、成田君が最後まで付き合って歓待してくださったことに感謝しながら帰路につきました。ありがとうございました。
