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月間 『秘伝』 【震災を越えて、生きる合気】…平成24年

月間 『秘伝』という武道雑誌の8月号に掲載されました。
東日本大震から1年以上経ち『震災後の合気道』について取材を受けました。ご覧下さい。

『震災を越えて、生きる合気』
「昨年のあの震災のあと、2週間めには道場を再開しました。正直、電気こそ四日目には復旧しましたが、それ以外の水・ガスといったライフラインは途切れたままで、〝こんな時期に合気道を再開させていいのだろうか?〟という思いはありました。ただ道場生の安否確認をするなかで、〝先生、道場はいつから再開するんですか?〟と聞かれることが多くて。考えてみれば会社も学校も休みで、おまけにガソリンもないので、みんな余震に怯えながら毎日を気が滅入っていたんですね。それで急遽、本部道場を直して再開したのが3月24日でした。いやぁ喜ばれましたね。特にお子さんをお持ちのお母さんが〝子供が学校にも行けず、放射能も気になって外にも出せず、家で暴れていたので助かります〟と。でも音楽家が音楽で被災した方を癒しているように、直接生活に関係のない合気道だからこその役割があるのだなと実感しました。幸いなことに私の道場生のなかで亡くなった人は居ませんでしたが、ご身内を亡くされている方も多く、無事ではあったものの家を失ってしまった方も少なくありません。実際、震災前は500人居た道場生が、今年の一月一日の時点で326人、あの地震以来200人近い人が道場から離れてしまいました。ただ今年の四月には60人ほど、まったく新しい会員さんが入ってきて〝どうしたんだろう?〟と入った人に理由を訊くと、子供から大人まで〝何かやらなければいけない〟と思って入門されたと言うんですね。合気道をやっていても地震や津波をどうにかできるわけではありませんが、やはりこういう時に精神的な何かを求めている方が多いのは感じます。また学校や会社といった場所とは違う人間関係を創れる〝道場〟という場所が大事なのだと改めて感じましたね。 まだまだ(復興は)これからですが、起こったことは起きたこととして、〝これから頑張っていこう〟と思っています」(白川師範談)
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by shinbu_369 | 2012-09-04 22:28