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「中学生の護身術講座」…平成26年9月

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 名取教室の子供塾生の保護者の方の紹介ということで、仙台第一中学校・第一学年委員の保護者の代表の方から『第一学年の行事として「護身術講座」を開いてくださいませんか?』という電話が入りました。お話を伺ってみると、第一学年5クラス全員が体育館で一緒に講座を受けるということでした。もちろんお受けすることにし、その後は竜次道場長が窓口で何度かメールのやり取りをし、詳細を決めさせていただきました。
 結局1年生全員、216名と保護者の方21名が当日受講することになりました。
 私と道場長だけでは十分な対応が難しいと思われましたので、多くの方に指導のお手伝いをお願いしなければならないところですが平日の午後です。当然のことながら皆さんお仕事中です。私どもには東北学院大の学生が何人か所属しておりますが、その日は授業があるということで誰もお手伝いは出来ないということでした。
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 有り難いことに、門馬指導員をはじめ櫻田、服部、高城の各氏、そして東北大学の遠藤君、田中さん、日頃私どもの所に稽古に来ている東北大学合気道部の4年生松村君にお願いをして部員の協力を依頼したところ10名が手伝いに来てくれることになりました。総勢18名もの人数になりました。ほんとにありがたいことです。特に私どもの塾生の方は仕事中にもかかわらずお手伝いをしてくれるのです。御礼の言葉もありません。
9月26日(金)は秋晴れの良い天気でした。室内で行う行事でもやはり天気が良いにこしたことはありません。講習は13時45分からです。最初に簡単なご挨拶を行った後、体育館の真ん中にマットを敷きそれを全員で取り囲んでもらい、平安時代後期の源平の時代から武士が興り、戦いの歴史、戦闘の仕方、日本の武器、武術、剣術、柔術などを説明しながら演武を少し行いました。「中学生の護身術講座」…平成26年9月_b0212413_10315177.jpgそして、単なる人殺しの「武術」が人としての歩むべき道としての「武道」となり、武士道として確立していった。それは日本の歴史であり、江戸時代の階級(士農工商)の話から、一番さげすまれた商人が人様に後ろ指をさされないように、例えば単に物を売って儲ければよいという考え方ではなく、近江商人は「三方よし→売り手、買い手の二方だけでなく世間にも良い」という考え方をし、商人道を確立、武士道だけでなくそれぞれが「人の歩む道」というものを模索した、日本人はすばらしい国であるというような話をちりばめながら、最初に「手解(てほど)き」を指導いたしました。武術では初心者に最初に教えるのがこの手解きです。「中学生の護身術講座」…平成26年9月_b0212413_10323589.jpg
初学者に学芸などの初歩を教えること→小さい子供に勉強を教えることも手ほどきと言いますが、「手解き」という言葉はここからきているのです。また、模造刀を示しながら「切羽詰まる」とか「鎬(しのぎ)を削る」という語源なども日本刀からきているということを説明いたしました。どれだけの子が分かってくれたかどうかは分かりませんが。
 最初の挨拶のとき「合気道」という言葉を知っている人と手を挙げてもらったらほとんどの子が手を上げました。では実際に見たことがある人といえば2人だけでした。ですから、まずは飽きないように、興味を持ってもらえるように出来るだけ楽しい会話を心がけながら、転換、そして小手返しを指導しました。全員二組になってまず技を掛けあってもらい、お手伝いの皆さんに回って看てもらいました。しばらく行った後、中央のマットに出て来て今習った技を実際に行ってもらったり、感想を聞いたりしました。次に交差取りの2教の変化技の説明を行い、また実技をしてもらいました。これはすごいという子供がいたり、痛い痛いと言ったり、全く何をしているのか分からない子もいたり、ワイワイガヤガヤと皆さん楽しそうです。保護者の方も結構楽しんでいました。
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「女の子にも出来ますよ!」という見本で、女子学生に演武をしてもらいました。締めくくりは道場長の演武を見てもらいました。初めての子供ばかりで、しかも挨拶などを含めて全部で1時間15分です。あっという間に時間は15時となりました。もちろん最初から充分なことが出来るとは思っていませんが、ある程度のことは理解はしてくれたと思います。
 今日は「護身術講座」でした。少しは武術というものを理解してくれたと思いますが、武術は何度も何度も稽古して十分に修錬を積んでもなお実際に使えるかどうかですから、「生兵法は怪我の基」と言います。皆さんはまず危険な所に近づかない。最近はおかしな人が増えて学童が被害者になっています。不審者に連れて行かれそうになったら、大声を上げる。普段の通学路、近所・家の周りで、ここで何かあったらどちらの方に逃げたらいいかなど、普段から常に考えておくことも大事ですよと、締めくくりの挨拶をいたしました。
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 お手伝いをいただいた塾生の方々、東北大学の合気道部の皆さまに深く感謝申しあげます。また、「護身術講座」として取り上げてくださった仙台第一中学校・第一学年委員の代表U様にも深く御礼を申し上げます。ありがとうございました。




 後日、御礼のメールが参りましたので、併せて下記に掲載させていただきます。
どのような講座だったかご想像下さい。


白川 勝敏 様
白川 竜次 様

こんばんは。仙台第一中学校のUです。
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先日はお忙しい中、護身術講座にご協力いただきまして、誠にありがとうございました。
開始前の体育館で、竜次先生と大学生の方々が演武を見せて下さった時、感動と期待で胸がわくわくしたのを覚えています。
期待通り、講座はとても楽しく、あっという間の75分間でした。
勝敏先生のお話は、面白いだけでなく、日本人として知っておくべき教養もちりばめて下さったので、生徒たちも非常に勉強になったと思います。
実際に技をかけてみるというのも、貴重な体験でした。日常ではなかなか実行に移す機会はないかもしれませんが、知識として知っているだけでも大変意味があると感じています。
有意義な時間を本当にありがとうございました。
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また機会がありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
少しですが、講座の写真をお送りいたします。
容量が重くなりますので、お手数ですが、ダウンロードしていただければと存じます。
また、アンケートから得た感想を下記に記載いたします。併せてよろしくお願いいたします。今後のより一層のご活躍を心からお祈り申し上げます。
ありがとうございました。    R,U

~保護者から~
・とても楽しく学ぶことができた。子どもたちも,もしもの時に活用してほしい。
・もっといろいろな技を教えてほしい。いつでも使えるようになりたい。
・実際に体験できて有意義だった。体で覚えるしかないので,家で練習したい。
・身に危険を感じた際,とっさに技が出るようになりたい。
・歴史など講師のお話が楽しく,そうだったのかという気づきも多くあった。

~生徒から~
・自分では思いつかない防御法を知ることができて良かった。
・実際に刃物を持った人に襲われたら,なかなかできるものではないと思う。
・演武がとてもかっこよかった。

◆◆◆護身術講座の写真はパート(1)パート(2)◆◆◆
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by shinbu_369 | 2014-10-14 10:48